一章

4/4
前へ
/229ページ
次へ
受付「失礼します。お連れしました。」 マスター「ご足労ありがとうございます。このギルドのマスターをしておりますマリアといいます。」 男「漆黒の処刑人だ。」 マリア「あっ君ありがとう受付の仕事に戻ってください」 受付「あっはい!では失礼しました。」 受付嬢は部屋から出て行った。 マリア「ふー」 マリアはため息をつき話し出した。 マリア「久しぶりね。漆黒の処刑人いやここではカイトといっていいかしら」 カイト「その名は五年前に捨てた。が構わない学園時代からの腐れ縁だしな」 カイトは苦笑いをした。 マリアは懐かしさと悲しみの入り混じった複雑な表情をしていた。 マリア「カイト。まだ五年前のあの魔人を追ってるの?復讐からは何も生まないわ。あの2人だって今のあなたを見て喜ばないわ!」 カイト「目の前で愛する妻子を殺されて、何もしないでいられるかー!」 カイトは語尾を強めて怒鳴った。 マリアはそれ以上何も言えなくなった。 カイト「話はそれだけか?じゃあな…」 カイトは出口に向かって歩き出した。 出口の前で止まり カイト「ふー久しぶりに話せてカイトだった頃の自分になれた気がした…ありがとうマリア…じゃあな」 カイトは背を向けたまま部屋を出て行った。 マリア「カイト…」 マリアはすすり泣いていた。
/229ページ

最初のコメントを投稿しよう!

377人が本棚に入れています
本棚に追加