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見失いながらも必死で探してくれてるジンの隣で もう一度 電話をかけた。
私
『何で逃げないけんの⁉』
みぃさん
『……止めて❗下ろしてっちゃぁ』
少し揉めてる気配がしたから問いかけてみた。
私
『拉致られとる訳やないんよね?』
みぃさん
『はい』
私『止まった時に降りれんの?』
みぃさん
『怖い‥無理です』
私
『久間に変わって』
久間
『俺?はいはい』
こいつの人を馬鹿にしたような馬鹿な話し方には本当 虫酸が走る。
私
『あんた何逃げ周りよん⁉男なら逃げんなや』
久間
『ハハ逃げてねぇし(笑)』
私
『みぃさん今日が店最後っちあんた知っとって連れ回しよん⁉』
久間
『ちゃんと辞めるっち連絡しとろぉがぁ~のぉ~⁉
こいつ朝から気分が悪いっち吐きよんよぉ』
私
『なら病院にでも連れてったら?』
久間
『お前 病院行くか?
行くか?行けんよのぉ(笑)』
あぁ‥あいつの笑い声を思い出しただけでも気分が悪くなる💢💢💢
多分、覚醒剤を打ってて気分が悪くなっただけだから病院にも行けないんだ。
私『みぃさん、あんたも堕ちたもんやねぇ』
追いかけてても埒があかないから電話を切り家に行ってみた。
みぃさんには息子の1つ上の女の子がいる。
もうすぐ高校生になるから母が給料から貯金をしてあげて50万 貯まって、その通帳を手渡したばかり。
入学金と制服代は払っていたけど教科書や その他諸々は払っていなかったらしく。
覚醒剤を買う金に使ってしまってたんだろうな。
私
『ミカちゃん?開けて』
みかちゃん
『…ママ?ちょっと待って』
寝てたのか寝ぼけた顔で鍵を開けたミカちゃんにお母さんが勝手に店を休んだ事を話して、もう一度ミカちゃんの携帯から みぃさんにかけてもらった。
部屋の中で話すミカちゃんの声が怒っている。
ミカちゃん
『覚醒剤しとんやろ⁉』
私
『(οдО;)』
玄関で待ってた私は慌てて中に入りミカちゃんの持つ携帯に耳を傾けた。
ミカちゃん
『警察に行けやあ‼』
泣き出すミカちゃんの携帯を取り上げ『みぃさん?』
みぃさん
『聞いとったんでしょ?
覚醒剤しました』
目の前では大粒の涙を流すミカちゃん。
私
『あんた最低』
電話を切り泣き止むまでミカちゃんを抱き締めた。
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