姉弟愛って素晴らしい

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姉は俺達2人の前に巻物を置くと、「じゃ、私バイトだから」と言って家を出て行ってしまった。俺達2人はなんとなく顔を見合わせた。 「なぁ、どう思う?」 礼に意見を聞いてみると、鼻で笑われた。 「フン。どう思おうが、とにかく偽物でも何でもいいから仁姉の前に金色の座布団を持って行かなきゃいけないんじゃないの?俺、外に出っぱなしなんか無理」 なんだか礼もむちゃくちゃなことを言いだした。偽物?それを出して借金返せなかった時、姉がどんなに怒るか、姉を怒らせたらどれだけ大変なのかこいつは忘れたのか? 実際、姉を怒らせて無事だった日など皆無だった。例えば小学生の時、姉が大事にしていたコップを割ってしまい、おもちゃを全部捨てられた。この時姉は中学生。すでに今の姉の片鱗を見せていたのだ。ああ、恐ろし。 「それでバレた時は大変じゃねぇか!!俺はもう断食生活なんて絶対嫌だぞ」
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