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分かる・・・分かるよ、私かって、ファン心理は分かる。
でも、コレほど照れ臭い事はないし、描き辛い事もない。
頼むからあの、憧れに満ち溢れた目で私を見るのを止めて欲しい。
「もぅ!描く度言わんなんうちの身にもなって。田中っちは自分の原稿しなさい!!」
「・・・分かりましたですぅ・・・」
しょんぼり、肩を落として、新しく用意して貰えた田中机(と名付けられた)に足を向けた。
フゥ・・・。
いつもの一コマって感じになってしまってるので、皆は微笑ましくそんな光景を眺めてた。
さゆりはと言うと、いつもの特等席で本当に大人しく漫画を読んでた。
一時間も過ぎた頃・・・どんどん皆の集中力も途切れ始めてきたので、一息つく事にした。
「さゆり、その下の棚からお菓子出してー。」
「おー・・・ココか。どれ?」
「新藤さんの食べたいのでいいよー。」
「あ、私お茶淹れますねー✨」
「お願い、マイマイ。」
やっぱりマイマイはお茶淹れ係。
誰が任命した訳でもないが、マイマイが淹れてくれる。
「あー・・・進まん!!」
「ま、一日目やしな。」
「そうそう。」
「あ、サクラ先輩。この間の画材買い出しの清算お願いしますー。」
「はいよ。」
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