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「さゆりやっぱ売り子してくれる?・・・とか言ってみる。」
「他力本願やな、私ら。」
さゆりは「マジで部員ちゃうのにいいの?」って笑いながら訊いてきた。
「この際。でもあれやなぁ・・・今年はクラスの当番もあるし、委員当番もあるかも知れんし・・・。」
今年は、我がクラスは教室で展示の部で頑張る事になった。
「最初はスッゴイ揉めたなぁ。演劇しよーって。」
「な。舞台発表で頑張ろうーとか言ってな。」
「西田さん姫役でさゆり王子役でやったら絶対ウケる!!って盛り上がったもんなぁ。」
「結局アッカが「やらん」の一言で却下(笑)。」
全く、鶴の一声って感じでした。
笑顔でそれを言ったもんやから、全員目を丸くしてた。
ああ言う時の笑顔程、怖いものはない。
クラス全員が「展示でもいいやん・・・な?」って話をすり替える程の威力やった。
西田さんは、船岡さん以外とは・・・嫌なんやろうな。たとえそれが役の上であったとしても。
あの場面で言えるのは、流石やなって思った。
うちなら、無理や。
「さゆりでも嫌って言った?」
「うん?そうやなぁー・・・アッカとやったら別に。気心知れてるし、役の上で位は何とでもーってカンジやけど。」
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