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2学期は、家庭科のスカートの仕上げにかかる事でもかなり憂鬱やったりする。
きっと居残り組(涙)。
夏休み持って帰ってもまず、自分ではやらんやろうからって、先生は持ち帰らせてくれへんかった。
見抜かれとる。
「さゆりは、夏休み最終の週に、進路相談やもんなぁ。」
「んー。まー・・・それはそこそこ・・・考えてあるから。」
「そうなん?」
「そうやで。ジタバタはせんよ。」
「やけど、さゆりは叔父さんの所で販売経験もあるし、それこそ社交的やし、何気にしっかり資格も持ってるし・・・就職難なくいけそうやのに。」
「その為にも、もっと知識を蓄えようと思ってんねん。」
「ほーー!!!」
「やっぱ、自立した生活して・・・なんちゅーか・・・結婚せんでもいい様に・・・したいし。」
さゆりのその言葉にドキッとした。
チラリと私をみて、小さく笑うさゆり。
たとえこの先どうなるか分からなくても、さゆりは私との将来と言う道も見据えてくれてた。
さゆりの、その気持ちにキュンとした。
もぅ、私なんかでいいの?なんて、思わんようにする。
もっともっとずっと、さゆりとおりたい。
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