終わる夏休みとお祭

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「もぅ手は繋がなくていい?」 「それはいい。」 うちの弟は、そろそろ小生意気になる頃なんやろうけど、他の子に比べるとまだまだ子供っぽかった。 「あれは何?さんまかなぁ?」 「・・・さんま!?」 さんまなんかおる!? いや・・・おらんとも言えんけど。 知ってる魚を言えば良いってもんじゃないぞ、しんご君。 「あ、ペンギンいるで」 「ペンギンやなぁー。何してるんやろなぁ?」 「知らんなぁ。しんご、ちょっと聞いて来てぇや。」 「あかんわ。だって、ガラス張ってあるし。ココから聞いても聞こえへんで。」 「いや、ペンギンきっと応えてくれるって。」 こんなまったりモード。 夏休みで人が少ないとは言えなかったが、比較的ゆっくり回った。 そして、弟君の写真も数枚撮った。 全く知らない優しいおじさんが「押してあげようか?」って声かけてくれたから、記念に弟君とツーショット。 「回った回った。ご飯食べるかー。」 「お土産ー。」 「あぁ、土産か・・・。家にはサブレとかでいいやろー。友達に買うん?」 「さゆりにもー。」 「・・・・・・ほぉ。えらいなぁ。」 私、考えもして無かったよ。
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