第六章

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緋華は葵の肩にもたれた。 「ひ…緋華…?」 「…父上に会うのは怖い。まともに会話したことがないからな。」 葵は一瞬ドキッとした。 こんな小さな緋華は初めて見たからだ。 いつも強気で、意地っ張りで… 「…なぁ葵。私の何処に惚れた?私はこんな身なりだし、性格だって良くない。女として…最悪だと思うが。」 「そんなことねぇよ。緋華は可愛いし、意外と胸でかいし…」 「胸はどうでもいいだろ。」 「緋華は男なんかじゃねぇよ。ちゃんとした女の子だ。」 葵は微笑んだ。 ドキッ… 緋華は俯いた。 「すぐ顔赤くなるし。」 「うるさいっ。」 「俺は緋華が好きだ。緋華がどんな格好してても緋華は緋華だからな。」 「葵…」 緋華は葵を見つめた。 葵… お前が大嫌いなんて嘘だ。 初めて会った時から… お前は私を女として見てくれた。 私だけを見てくれた。 お前が… いてくれたから私は… 私だってお前のこと… 緋華は葵に抱き着いた。 「緋華?!」 「葵…好きだ。」 「…えっ?」 「お前が好きだ。」 「緋華…」 「こんな事言って…私はおかしいか?」
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