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永禄3年(1560)、元親22歳にて初陣。当時としてはかなり遅い方ではあったが、長浜表において本山勢を襲撃した長宗我部勢に加わり、自ら槍を持って突撃するという勇猛さを見せる。
同年6月、父、国親急死。それにより家督を相続して第21代当主となる。
ここからこの物語は始まりを迎える。
元親は“一領具足”といわれる半農半兵の兵士を動員し、領地を広げる。
彼らは普段、農作業をしているため、体が頑強である者が多く、どこでも募集できるのが利点である。
だが、農繁期の動員は困難、などの欠点もある。
「重俊よ!本山はどうなっておる」
「はっ。当主である茂辰は病死しておりますし、嫡男の貞茂は本山城を捨て、瓜生野城に逃げております」
「よし・・・そのまま圧迫を続けよ!貞茂は姉上の子じゃ。殺すでないぞ」
「わかっております」
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