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翌日、元親の元に伝令が来た。
「伝令!本山勢、瓜生野城を開け渡し、降伏!」
元親は頷き、呟いた。
「そろそろ落ちると、思っておったわ」
そこにすぐさま重俊がやって来た。
「やりましたな、殿。これにより残すは、東方の安芸国虎、中村の一条兼定を残すのみとなりました」
「安芸はともかくとして、一条は名家じゃ。どうすべきか・・・」
「そのことは問題ありません。当主、兼定は暗愚な武将と言われ、人望も薄くなっているようです」
「なるほど・・・家臣が痺れを切らし反乱を起こした時が攻め時じゃな」
「その通りでございます。その時まで、暫し待ちましょうぞ」
その時は、2人が予想した通り、本山氏滅亡後たった6年で元親は一条家を滅ぼし、土佐をほぼ統一するのだ。
しかし、それは少し先の話である。
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