728人が本棚に入れています
本棚に追加
/285ページ
まだ少し肌寒い夕暮れ。
もうすぐ、ピンク色の雪が降る季節。
「光、待ってー。」
「なぁにしてんの?早く来いよ!」
「え………でも……」
やっぱちょっと怖いなぁ……。
「大丈夫だって。
こっちまで来れたら、良いもんあげるから。」
いたずらに微笑む光。
碧は微笑み、手を差し出す光の元へ向かった。
「ほら、来れただろ?」
「うん!」
「んじゃ、約束のご褒美。」
光は、碧の柔らかな頬に手を添え、優しくそっとキスをした。
大きな滑り台のある、あの公園で……。
ふたりの上では、一番星がキラキラと瞬いている。
まるで、ふたりの鼓動に、合わせるかの様に………。
………愛してるよ、碧
―END―
最初のコメントを投稿しよう!