2733人が本棚に入れています
本棚に追加
「いいや、今はよすよ。
明後日は休みだから、明るいうちに来よう。」
この後、馬場君からもう少し話を聞き、
新曲のデモを聞かせてもらいました。
台所には足を踏み入れず、午前2時ごろ帰途につきました。
茅野君を送った後、私は自宅へ戻りました。
「ん?誰も居ないはずの弟の部屋でひとの気配がする……。」
電気をつけて、覗くと…やはりいない……。
来たな…。私は、「くるな!」と強く念じ、
気配が消えたのを確認してから床に入りました。
明けて、すぐ、私はフィルムを現像に出しました。
その日の夕方には仕上がりますから…。
職場へ行くと、弟の大輔からの伝言がありました。
「今晩、帰る。友人を呼ぶ。酒、買っておいてくれ」
弟は、職場が遠いので、
その近くに下宿しており、およそ月に1度、衣替えに戻っていました。
私は仕事の帰りに、上がったプリントを引き取りました。
持ち帰ると、まず、ネガで現像ムラや光線洩れ、
傷などをチェックし、それからじっくりプリントを調べました。
枯れ木がとても目立ち、何枚かのカットに気持ちの悪い印象を与えていました。
と…よく見ると、そのうちの1枚に…南西の角のブロック塀に小さい赤い光点
(豆電球でも点いているかように見える)
が写っているものを見つけました。
同アングルの他のカットにはなく、
そのカットにだけ写っていました。
ネガにもきちんと写っており、
物理的な処理の過程で出来たミスとは考えられません。
赤…一般に負のエネルギーです。
小さな光点…強い霊体です。
色の感じからも判断して…結論…祟りじゃーーっ!ちょうど写真を見終わった頃、大輔が友人の榎本君を連れて現れました。
最初のコメントを投稿しよう!