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馬場君が首をかしげながらもどり、
また元の雑談になりました。
そしてその後、猫の気配はぱったりと途絶えました。
ところが、この猫供養が、本体をつついたようです…。
さて、3人でキッチンへ…。
6畳の広さがあるダイニングキッチンでしたが、だれもそこで食事を取らないため、
テーブルなどの家具もなく、広々としていました。
まずは写真撮影…「ん?、なんだぁ、あれは…。
柱の上部に、貼っていた紙を剥がしたあとがある…。
きちんとはがさず、びりびりになって、中央部が残った状態です。
黄ばんでいて、すごく古そうな感じでした。
しかも、そこだけでなく、部屋の四方に同じものがある…。
御札で何かを封じた…しかし破れた…。
最も剥がれていないものに近寄って、見てみると、
真ん中が妙に黒い…絵?…黒犬。御嶽山か…?
「足がちくちくする…」いるな…。
私は、茅野君へ向かって、
「何か感じない?」
「何か、足がひりひりするよ。」
「そう…俺と同じだね。どの辺がひどい?」
「この流しの前のあたりかな。」
「そうだろう…。」
またしても意見が一致。
それまで黙していた弟の大輔が口を開きました。
「すごい…殺気がある。目を閉じると、今にも誰かが斬りかかって来そうな気配があるよ。
それに、昔痛めた腰が痛くなった。
弱いところをつついて来るみたい。
この感じ…修学旅行で関ケ原へ行った時以来だな。
普通は、俺、こういうの平気なんだけど…ここは別だよ。何がいるんだ?」
「ここで、『見る』と危ないな。帰ってからな。」
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