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いつも通り、空良と学校に行こうと空良の家に迎えに行く途中、俺は驚いていた。
何でって?
それは…な…。
「離せ、一樹!!!」
恋人の家に着く直前、滅多に声を荒げない空良の怒鳴り声が聞こえた。
慌てて曲がり角を曲がると、そこには恋人と見知らぬ男の姿。
「嫌だよ。俺、空良と学校に行くんだから♪」
「約束があるから駄目だ!」
身長は俺と同じくらいだから165㎝。
髪は柔らかそうな茶髪で、目がすごく大きくて…。
なんていうか、すごく可愛い男の子だ。
そんな可愛い男の子が、空良の腕をとって歩きだそうとしてる。
―――どういうこと???
頭が混乱してなかなか状況が飲み込めない。
なにより、俺ですらなかなか話してくれない空良が、あんなに簡単に会話しているんだ。
―――なぁ、空良?
ソイツは誰…???
心が、凍るのを感じた。
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