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それから、一度だけ一人で彼の家に行った。
三咲には何も言わずに。
「呑み込み早いね。さすが楽譜読めるから、いいな・・」
さも、自分は読めないからと言ってる様に 彼は言った。
「えっ??神崎君楽譜読めないの?」
「あれ?、気が付かなかった?俺ギターコードしか見てないよ。楽譜なんて読める訳ないじゃん。」
「そうなの?曲は?」
「曲?あぁ、歌ね。歌は覚えてるから・・。」
なるほど、曲を覚えて歌詞見て ギターコード見て弾いてるんだ。
それにしては コードチェンジのタイミングも良いし・・
「兄貴がさぁ、ギターやってて だから弾けるように成ったんだ。」
そういえば 小学校の時彼には実のお兄さんが居た。
でも両親の離婚で お兄さんは母方に付いて行ったんだ。
そんな話聞いた事が有る。
お兄さんには会ってるんだって思った。
だけど、私が入って行く話じゃない。
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