第1話 桜の雪

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タクミ「……あんた、ストーカー?」 少女「Σなあ!?違うよ!さっきからヒドイよ!」 タクミ「知るか。それにあんたが変なこと言うからいけないんだろ」 少女は巧を恨めしそうにブスッてした顔で見る。 だが、巧はそんなことなどお構いなしに、歩き続ける。 少女「……それにしても、原田君の球、捕るの大変そうだね」 タクミ「――!!」 巧は少女の発言に引っ掛かるものがあったのか、歩みを止め少女を見やる。        . . タクミ「……大変そう?」 少女「?どうしたの、怖い顔して? だってホワイトタイガースのバッテリー組んでた子、年下だからかな? 原田君の球捕るのに結構もたついてたよね。やっと捕れてるって感じだったし」 チームの内情まで何気に詳しい少女。 そんなことより巧は、別のことで苛立っていた。 タクミ「……俺の球をその辺の同い年のヘボ投手と一緒にするな」 ―――“大変そう”じゃなく“大変”なんだ 少女「――…“一緒”になんか、してないよ。……“一緒”になんか、できないよ」 真っ直ぐと前を見据えている少女。 さっきまでの無邪気な顔つきとはうって変わって、真剣な顔つき。  
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