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タクミ「……あんた、ストーカー?」
少女「Σなあ!?違うよ!さっきからヒドイよ!」
タクミ「知るか。それにあんたが変なこと言うからいけないんだろ」
少女は巧を恨めしそうにブスッてした顔で見る。
だが、巧はそんなことなどお構いなしに、歩き続ける。
少女「……それにしても、原田君の球、捕るの大変そうだね」
タクミ「――!!」
巧は少女の発言に引っ掛かるものがあったのか、歩みを止め少女を見やる。
. .
タクミ「……大変そう?」
少女「?どうしたの、怖い顔して?
だってホワイトタイガースのバッテリー組んでた子、年下だからかな?
原田君の球捕るのに結構もたついてたよね。やっと捕れてるって感じだったし」
チームの内情まで何気に詳しい少女。
そんなことより巧は、別のことで苛立っていた。
タクミ「……俺の球をその辺の同い年のヘボ投手と一緒にするな」
―――“大変そう”じゃなく“大変”なんだ
少女「――…“一緒”になんか、してないよ。……“一緒”になんか、できないよ」
真っ直ぐと前を見据えている少女。
さっきまでの無邪気な顔つきとはうって変わって、真剣な顔つき。
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