100人が本棚に入れています
本棚に追加
なんだかんだと言いながらあっさり了承した巧。
タクミ「…お前名前は?」
少女「えっ」
少女は巧が何を言ったのかよく理解できず、疑問符を投げ掛ける。
タクミ「名前だよ。なまえ」
サクラ「あっ、さくら!片桐 さくら(カタギリ サクラ)っていうの!
家結構近いのよ。それにうちのおじいちゃん、原田君のおじいちゃんと知り合いなんだって」
タクミ(関係ないだろ。聞いてないし)
サクラ「じゃあね。10時だよ!忘れないでねっ」
そう言って、さくらは巧に手を振って別れを告げて行ってしまった。
巧はそれをぼーっと見届けた。
―――これで
思いきり投げられる!
そして自然と口に弧を描き、喜びを露にした。
**
―――井岡洋三―――
甲子園出場春4回・夏6回
新田高校野球部の名監督
14年前監督をやめてから
新田高校の甲子園出場はなし
タクミ「なんで教えてくれなかったんだよ、じいちゃんのこと」
今晩必要な分の荷物を解きながら、一緒に居る父親:広(ヒロシ)に問いかける巧。
最初のコメントを投稿しよう!