第1話 桜の雪

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      タクミ「……へんな奴がいたんだ。片桐 さくらって同い年の女」 セイハ「片桐…!?おじいちゃんのお友達じゃろ!?さっきおじいちゃんが話しとった」 タクミ「……ああ、そんなこと言ってたな」 青波がなぜ自分のことがわかったのか、不思議でしょうがなかった巧は、青波を自分の部屋に招いた。 都会に住んでいた時はマンション暮らしだったため、部屋は青波と共同で使っていた。 だが、祖父の家は一軒家。 部屋は十分に有り余っていた。 だからここでは一人部屋をもらえた。 別に青波と共同で使っていても、互いに干渉しようとしてなかったし、青波が干渉してくるのは巧自身拒絶していた。 タクミ「青波、お前なんでわかったんだ?」 セイハ「だって兄ちゃんが遅うなるとしたら、ケガしたか、道に迷うたか、誰かと話してたかじゃろ?」 巧のベッドに腰かけながら話す青波。 その向かいの押し入れの前に座り、もたれ掛かりながら青波の話しに耳を傾けた。 もちろんボールを握りながら。 セイハ「帰ってきたときケガしてなかったし、なんとなく嬉しそうな顔しとったから、そうかなって」  
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