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タクミ「中学だって、高校でだって通用する!」
――他のヤツが投げられて、俺が投げられないなんて――…!!
タクミ「試合とかで使うつもりはない。直球だけで充分なのはわかってる。
ただ、投げれるようになりたいんだ!」
――自分の能力が上がった感覚だけで良い…!
洋三「※おえん」
(※岡山県の方言。「だめ」
の意味)
そう言って、洋三は巧の顎下から頬を掴んで引き寄せた。
洋三「今ええ加減な変化球を身につけるより、やることがあるはずじゃ。もっと遠くを見いや」
洋三は険しい表情で巧に語りかける。
洋三「野球はのう、おまえが思うてる以上に、ずっとでっかいんじゃ」
言い終わると手を離し、家に入っていった。
巧は悔しさと不甲斐なさに歯ぎしりをした。
――そんなことくらいわかってるさ
変化球は肘に負担がかかることくらい
まだ成長段階だ。身体が出来上がってないことだってわかってる
――だからって俺の力をみくびるなよ!
俺はじいちゃんが思っている程ガキじゃない
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