自覚 ~曇り空~

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  「に、してもさぁ。俺はともかく由記とか沙奈でもなく片山なんだ」    にやにやと頼子が笑う。   「へ? だって隣だもん」    香保里はきょとんとした顔をした。一体なんのことだろう。   「後ろに彩いるじゃん? なのにわざわざ男子の片山をねぇ」   「えっ? へ、いや、でも」   「もしかしてさ、香保里アイツのこと……」    わたわたする香保里を見ながら、たっぷり間を開けて頼子は言った。           「――――――好き?」      
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