Is this a Fiction？

二話 違和感

しかたなくトモヨのリクエストに答えつつ、しばしのカラオケタイムを“勤務”していた時、またもやママが近づいて来た。

時間にして15分位のカラオケタイム……

短すぎやしないか。

「もう少しで終わるから、片付けは明日にして下で呑んで待っててよ」

ママの言う“下”とはBarである。

一階にBar、二階にﾗｳﾝｼﾞ、共にママが所有する系列店舗である。

もちろん俺は掛け持ち。

こんな閉店後の違和感のあるラウンジで、好きでもない女のリクエストに答えている位なら下でタダ酒を呑んでいた方がよっぽどマシだ。