Is this a Fiction？

一話 来客

彼女達が何を話しているのかは、明確には俺達には伝わらない。

だがしかし、ママの友達が遊びに来ているのではない事は明白であった。

場の雰囲気が異常な空気をかもし出していた事も理由の一つではあったが、時折聞こえる大きな声が単なる客では無い事を物語っていた。

「どうすんのっ！？」

「はい……」

「勘弁してよ！」

「すいません……」

適度なBGMが声に膜を作り出し、その微妙さが逆に俺達の気を引きつけるのだ。