3 家族

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羨ましいのかも知れない。問題を解けなかったのに、何で不安にならずに笑顔でいられるのか。 イラついているのかも知れない。何故わからなかったのに平気な顔をしているのか。 他の生徒に関しても。中学の時から大花はいつだってそれを他人顔で見ていた。 自分は出来る。なら、出来ない奴ならどうするか。 逆に、自分は出来ないのに周りはみんな出来る。それなら自分はどうするだろう… 「…か! 大花!」 はっと目が覚める。 「やっと起きた…もう四時間目も終わったから、今から飯だぞー」 いそいそとパンを用意する麻美。 「やっぱりアンタ…今日元気だよね」 目をこすりながら弁当を机に出す大花。 「そーお? まあ朝からいいことあったからね。その話は後程、全員が揃ってから」 「全員?」 笑顔でパンを頬張る麻美を、大花は訝しげに見つめた。 「ちぃーす! お二方!」 また快晴が良太を引っ張ってやってきた。 「来た来た」 「全員って…結局この四人か」 言って、大花も弁当に手を付け始めた。 「嫌ならアンタが友達引っ張って来なさいよ」 あからさまに文句を付けられた。 「…考えておくよ」 適当に返して終わりにした。
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