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そんな二人の脇を抜けて賢斗と景子は家に上がっていった。
「あら大花、お帰り。叔母さん達来たわよ」
「うん。こんにちは」
「こんにちは大花ちゃん」
私が二階への階段を上りきるまで、姉妹は口喧嘩を続けていた。
何だかその様子がとても懐かしくて新鮮な気がした。
年に何回かは見ているハズなのに。
「あ! いた! お姉ちゃん!」
「おう景子。元気してたか?」
廊下で飛び付いてきた景子を抱き止め、頭を撫でてやる。
「何だよ。いないと思ったら、今帰ったのか」
私の部屋から賢斗が顔を出した。
「アンタは相当暇そうだね」
「いやあ、最近金がピンチでさぁ。叔母さんから小遣いもらえたらなーって…」
頭をかきながら賢斗は呟いた。
「ねえ、遊ぼっ! 遊ぼーお姉ちゃん!」
「わかったから…とりあえず部屋に入れてくれ」
くっついたまま離れない景子に溜め息をついて、やっと部屋に入った。
その夜、麻美から電話があった。
明日、朝から遊びに来いという内容。
特に用事は無かったから了承した。
「なんと! 恵美が歩けるようになりました!」
「へぇ」
木下家。姉妹は以上に盛り上がっていた。
「何? 何か元気なくない?」
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