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他人の家なのに失礼だが、狭い部屋に小さな正方形のテーブル。
およそパーティーに似つかわしくない雰囲気だ。
ここで前にも一度パーティーをやったことがある。
「ほら、飯だけは豪勢にしてやるから、たっぷり楽しんでいきな」
奈津紀が次々と料理を運んでくる。
確かに料理は絶品。
そして、今日は珍しい人物が一人。
「母ちゃん、もっと強い酒くれよ」
「バカ言うんじゃないよ晴天。アンタ成人になったばっかだし、酒弱いんじゃなかったか?」
「んなことねぇよ。今日はパーティーだろ? 盛り上がっていこうぜ!」
快晴の兄貴だ。
上京したのはいいが、仕事が見つからず四苦八苦しているらしい。
パーティーのことを聞きつけて、今日だけ帰ってきたという。
「アンタは邪魔だよ。快晴の友達とパーティーやってんだから」
「いいじゃねえかよ! オレだってやりてえよパーティー」
笑っていた。
いつの間にかそれを眺めていた私達も笑みがこぼれた。
「奈津紀さんや、わしにも料理くれんかの?」
終いには快晴のじいさんまで乱入して、何だかんだで盛り上がった。
数日が過ぎた頃。
「……違う」
私は部屋でベッドに横になり、ボソッと呟いた。
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