1 遭遇

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「お友達は出来たかい、大花ちゃん」 弱々しく、でも明るくおばあちゃんは尋ねてきた。 「ん…うん、一応…」 大花は出来る限りの笑顔で答えた。 おばあちゃんは「そうかい」と笑顔で呟いていた。 私に出来ることはないだろうか。私がおばあちゃんにしてあげられること… 「おはよー大花」 「あ、うん…おはよう」 後ろからいきなり名前を呼ばれて、大花はビクッと震えて振り向いた。 「何よ、元気なさげじゃない」 「…別に」 大花は生返事で返した。 構っているヒマがなかった。朝の内に見つけて聞き出さなきゃならない。 神田良太。何故ここにいるのか。 後ろから「冷たい奴」とご機嫌斜めな声が聞こえたが、無視した。 結局教室まで来てしまった。 教室を見回すと、既に神田良太が数人に囲まれて席に座っていた。 様子からすると、もう友達が出来たようだ。 大花は自分の机に鞄を置いて、すぐさま目的の机に近づいた。
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