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・・・なぜこんなことになっているのだろう。
事の始まりは約2時間前。
『黒月ノ刀鬼』『白月ノ剣鬼』の出現から約1か月経った、10月1日だ。
ピーンポーン
綾乃「はーい。」
綾乃はリビングを出て玄関へと向かった。
玄関に置いてある鏡で一応身だしなみをチェック。
大丈夫なことを確認してドアを開ける。
綾乃「どちら様・・・ってアキト君どうしたの!?」
煌斗「はぁ、はぁ・・・た、頼みが、あるんだ・・・。」
そこにいたのは煌斗だった・・・が、顔面蒼白、息も切れ切れで尋常ではない。
綾乃「え・・・頼み?んと、立ち話もなんだしとりあえず上がって。」
煌斗「ああ・・・悪い・・・。」
動揺をなんとか抑え煌斗を部屋に招き入れる。
リビングのソファに座らせると綾乃はお茶と適当な菓子を持って煌斗に出した。
菓子には手をつけなかったものの、相当喉が渇いていたのか一気にお茶を飲み干す。
綾乃「それで、何かあったの?」
頃合いを見て綾乃が切り出した。
煌斗は若干表情を固くする。
煌斗「あ、ああ・・・重大事件だ・・・とんでもない・・・。」
そこまで重大な事件となると、思い当たるのは白月と黒月の兄弟。
白月の言っていた1か月が経った今、いつ攻めて来てもおかしくはない。
緊張の面持ちで煌斗の言葉をじっと待つ。
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