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鬼(美鈴)に見つからずに家を脱出した2人はスーパーに来ていた。
煌斗「野菜はこれでいいのか?」
綾乃「うん。冷蔵庫に残ってた使いかけの野菜も活用しないとね。ほとんど鮮度は落ちてなかったし。」
煌斗「なるほど・・・。」
家庭的な綾乃に感心しつつ、魚介売り場をスルーして肉売り場へ。
もちろんカートを押しているのは煌斗だ。
綾乃「あ・・・。」
綾乃の目に1組の男女が映った。
20代前半で2人の薬指には指輪がはめられている。
その楽しそうな様子を見ると、どうやら新婚さんらしい。
幸せな光景に見とれていた綾乃だったが、ふと思い、顔を赤らめながら口にする。
綾乃「・・・ぁの///こうして買い物とかしてると・・・その、ししし新婚・・・。」
煌斗「おっ、この肉なんかいいんじゃないか?」
全く空気の読めない煌斗は特売のシールが貼られたパックを綾乃に見せた。
綾乃「え・・・?あ、うん。あっでもこっちの方がいいかも。」
煌斗の鈍感さは今に始まったことではない。
もう慣れた。
平静を装い、2つ隣のパックを手に取る。
綾乃「ほら、こっちの方が色とか油ののり方がいいでしょ?」
煌斗「おぉ・・・確かに。」
煌斗は納得し、綾乃から受け取った肉のパックを買い物かごの中に入れた。
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