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初めてB物屋に会ったのは副店長をしていた、パチンコ屋でした。
真夜中の閉店後、部長の呼び出しでホールに行くと三人の怪しい男達が居ました。
男達はほとんど口をきかず、ひたすらスロットの基盤を外しました。
外した基盤は手早くあつめられ、男達の手で開かれて行きました。
工業用のエタノールを使い、基盤の封印シールを見事に剥がし、基盤の中のメインロムを外して行きました。
すると、メガネをかけた男が私に声をかけてきました。
『副店長さん、ここからは見ないで下さいね。』と言ってきました。
男は私を自販機のあるロビーまで誘って、ソファーに座る様に言いました。
男は私にコーヒーの缶を渡して話し始めました。
男の名前は谷と言い、大阪のパチスロ業者でした。
谷は私を探る様に質問をして来ました。
『勤めて何年?』
『家族は?』
『給料は?』
『前の仕事は?』
などと、まるで職質の様に質問をして来ました。
私は特に警戒もしないで、谷の質問に答えていました。
作業は二時間位で終わり、その夜は終わりました。
翌日は警察の検査があり、いつもの様に防犯課の刑事に応対して終わりました。
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