3人が本棚に入れています
本棚に追加
/129ページ
彼女は夜中にふと水が飲みたくなり
暗い部屋を出て台所へ向かった。
しかし、途中で左目が痛みとっさに片手で覆った。
彼女は知っていた、寿命があとどれくらいなのかを。
朝が来た。
彼女にとってみれば退屈な一日の始まりだった。
ときどき痛む左目をすっと撫でながら仕事に向かう用意をした。
彼女の仕事は事務でパソコンと向き合う作業だ。
つきん。
と痛む左目を気にしないようにしながら仕事に集中した。
家についたときはいつものように仕事の疲れでふらふらしていた。
人がやるべきことを成し、布団に倒れ込んだ。
その時、右目がつきん。と痛んだ。
彼女は昨日より寿命が減ったことを知った。
最初のコメントを投稿しよう!