始まり

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  ―――ソラ・レイキック殿 この度、東部魔法高等学校オーシャンへの入学を言い渡す。 尚、必需品である教科書等はオーシャンの寮に届けるので購入する必要は無い。 「――魔法高等学校オーシャン学校長サイクル・ウェバーリン……、第十七代国王」 「なんだ、案内書だったのね」 俺が手紙を読みあげるとママ先生は納得したように頷いた。 どうやら高校に入学することができる年である十五・十六歳の者は、中央から案内書が届くらしい。 「俺、学校通うの初めてなんだけど」 不安そうにそう告げるとママ先生は微笑んだ。 「大丈夫よ、そういう人って結構いるの。学業は義務ではないもの。それに、高校は奨学金制度があるから」 「奨学金制度……ああ、金がタダになるってやつか。小中学は金が掛かるから通わないが、高校は皆それを狙うってわけだ」 「ええ」  
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