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我が家から徒歩五分足らず。
特に特徴という特徴もない築五年の一軒家。
それが僕の幼馴染みの家だ。
玄関チャイムを鳴らすと、二階からドタバタと慌ただしい足音が近付いてきて、勢いよくドアが開いた。
「うおっあぶなっ!」
「わっコウちゃん!ごめんごめん。支度にもちょっとかかるから上がってて」
僕の幼馴染み、桜はそのまま二階へと軽い足取りで戻っていく。
「支度って、ただ街へ買い物に行くだけだろう?」
呆れた僕は、軽やかに階段をあがってく背中に声をかける。
「女の子が街へ行く時はおしゃれするものなのー」
桜は笑いながらそう言って、自室に入っていった。
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