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秋が来て、冬が来て、来年からは、自分の目指すところに行くためにいろいろ情報を集め、実行していかないといけないと考える人、これ以上続けられるかどうかわからず仕事を探す人と様々だった。
2年目に入って、同じ人と同じクラスになることはないし、新しい人だって来る。
でも、これから先は、やっと、自分のやりたかった授業が受けられる。
多くの生徒はそう…思っていた。
ここの学校に入って約1年がたつ。
桜や梅の蕾が開き始めたころ、この学校は、いつものように機能しているように見えた。
生徒たちは特に不穏な兆候もなかったため、この学校が潰れてしまうなんて思わなかったろう。
全員いつものように授業をおえ、それぞれ帰宅したり、バイトに行ったりしていた。
そんな生徒の中に今日も疲れているはずないのにカラオケに行こう!と言っている3人がいた。
杉山斎、観月紗江、緋本彩穂の3人が。
毎日毎日、飽きもせずにカラオケに通っていた。
紗江と彩穂は中学のころからの付き合いで仲が良かった。
好きなアニメなどの趣味、行動、性格も正反対なのに、なぜか波長が合っていた。
他に二人が歌う歌の趣味は近かった。
完全に一致しないのは、二人の声質が違うため、なかなか同じ歌を歌うことがないからだ。
だが二人にデュエットはすごくうまいと、斎は思っていた。
無いものを出し合い、二人のバランスが取れていた。
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