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そんな二人がこの専門学校に入学して、出会ったのが斎だった。
二人はどこか波長合い仲が良くなった。
紗江とは、タイプが全く逆で、彩穂ともまた違ったものだった。
彩穂はゆったりとした動、紗江は静、斎は自分から行動し、いつも輝いている動だった。
将来、演技が関係する仕事をしたいという夢以外、特に共通するのがない、3人だが、お金をためて毎日カラオケに来ていた。
紗江と彩穂が二人で盛り上がっていると、斎は、幼馴染である、三中夏美にメールをしていた。
明日は学校に来るの?と確認をした。
夏美は別に学校をサボっているわけではない。
夏美は専門学校に入って、1年経つ前にオーディションを受けたら、それにたまたま受かりデビューをした。
その後、プロダクションも決まり、仕事をしながら学校に来ていた。
夏美から返ってきたメールを見ると、明日も仕事があるらしく来られないと書いてあった。
その後は斎も加わり3人で盛り上がった。
疲れていても、この時間が、3人とも、とても幸せに感じた。
こうやっていられるのも、そんなに長く続かないだろうと思っていたからだった。
3人はいつも最後にはマイクを使って、自分の夢を叫んでいた。
霞んで消えてしまわないように、確かにあるけど、まだ掴めてない夢を。
なれないかもしれない、厳しい世界だとわかっていながら、この世界に行きたいと、ここへきた。
でも、それを絶対なるという強い気持ちで、不安を振り切り、自分を支えていた。
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