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ラグナロクが起こる前にまず風の冬、剣の冬、狼の冬と呼ばれるフィンブルヴェト(恐ろしい冬、大いなる冬の意)が始まる。夏は訪れず厳しい冬が続き、人々のモラルは崩れ去り、生き物は死に絶える。
~~~~――中略――~~~~
天の南の端にあるギムレーという、太陽より美しく黄金より見事な広間は、天地の滅亡の時にも滅びずに立っている。ここに、永遠に、善良で正しい人が住むのである。ホッドミーミルの森だけが焼け残り、そこで炎からのがれたリーヴとリーヴスラシルという二人の人間が新しい世界で暮らしていくものとされている。ちなみにホッドミーミルの森とは世界樹ユグドラシルの別称であるとされる。太陽が狼に飲み込まれる前に産んでいた美しい娘が、母を継いでその軌道を巡り、新しい太陽となる。
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