7⃣1⃣0⃣

ひばり屋

｢アタシが知らないことなんてないんだよ｣

当たり前だと言わんばかりの口調だ｡

｢じゃあボクから名前を聞かなくても分かるんでしょ?｣

ボクは皮肉ってみた｡

｢アタシはアンタの名前を呼んでもいいと言っただろう?
アンタの口から聞かなきゃ呼ばないよ｣

静かにそう言った後､ひばり屋はボクから目を逸らした｡

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