159人が本棚に入れています
本棚に追加
「寒く……ないですか?」
「大丈夫です」
駅前から少し外れた住宅街を二人の男女が歩いている。
「…………」
「…………」
無言の二人話す言葉はお互い見つからないようだ。
「私…家ここです」
「そうですか」
弥高が帰ろうと思ったその時。
「めぐみ、遅いぞ何時だと思っている」
父親だろうか?何処かで聞いた覚えのある声男のが聞こえてきた。
「あぁ!君は」
「え?パパ知り合いなの」
めぐみがキョトンとした顔で男の顔を見る。
「し、椎名さん」
一番のジョーカーを引いた思いが弥高の頭を駆け巡った。
「し、失礼しましたぁぁ」
弥高はその場を全速力で逃げ出した。
最初のコメントを投稿しよう!