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車は川の側を走っている。
川に町明かりが照らされてキラキラと光っている。
ガッシャーン
静寂を引き裂くがごとく、車の上に何かが。
「うぉっ」
車はそのままバランスを失い真っ逆さまに河川敷まで転げ落ちた。
仰向けになる車から這いずり出る弥高。
「中田さん大丈夫ですか」
いつ爆発をするともわからない車から弥高は中田を引きずり出した。
「中田さん、中田さん!!」
何度も呼び掛けても中田の口は動くことはなかった。
それどころか頭から血を流し、顔から血の気が引いている。
「中田さん」
弥高は携帯をポケットから取り出そうとするが手が震えてなかなか取り出せない。
「ギギギッ」
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