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王妃は昔はミスコンに選ばれたり、ブログランキングで一位になったり、キャン〇ャンのモデルになったりしていて、それはそれは美しい女性でした。
しかしそんな彼女も年月には
勝てなかったようで
最近では魔法の鏡に
「世界で一番美しいのは誰?」
とは怖くて訊けませんでした
王妃はたか〇クリニックに通ったり、バラ風呂に入ったり、コアリズムをやったり、ホットヨガをやったりと努力を惜しみませんでしたが、魔法の鏡も普通の鏡も見るのが怖くてたまりません。
ある日彼女は意を決して魔法の
鏡に質問してみました。王に「最近お腹たるんできたんじゃない?」と言われたからだ。
「鏡よ…教えておくれ。世界で一番美しいのはだぁれ」
『えっ?世界一…ちょっと待って今、ネットで調べるから…ええと…一位…一位…そりゃ決まってるでしょ。ミスインターナショナルのフランスのソフィアとか言う女…それより、教えておくれ…とか、だぁれ…って年寄り丸出しなしゃべり方を何とかした方がいいんじゃない』
魔法の鏡は何かと余計なことばかり言う。これも彼女が魔法の鏡を使いたく無い理由の一つだった。
「じゃあ、二番目は?」
『二番目?はいはい二番目ね…二番目は去年ミスインターナショナルに選ばれた日本の森さん?私に言われて急に普通のしゃべり方?人の言いなりにならないでちょっとは自分を持ったらどう?』
「三番目」
彼女は十番まで訊いた所でうんざりしていた。上がる名前はミスコン優勝者や芸能人ばかり自分の名前が出てくる気配はありませんでした。
そこで彼女は質問を変えました
「じゃあ世界の王妃では誰が一番なの?」
『セーフティに来たね~…オバサンばっかりだもんね王妃は…あ・な・た・も含めてね。でも、そんなに甘くないわよ…若い王妃もいるんだから。一位はスペインの王妃だって…後妻なんだけど、スペインの王もやったわね金と権力にものを言わせてモデルと再婚したんだから。あっ…あなたも似た境遇だったっけ?』
王妃はできるだけ鏡の声を聞かないように意識を別の所に集中させました。
鏡が話し終わるとやっと発言を開始しました。
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