鉈は持っていません

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「あ、同じ学校なんですね。学年は?」 うほ、急に名も知らぬ美少女からの質問が来ましたよっと。 「今日から二年だけど……」 俺がそう答えると、彼女は満面の笑みを浮かべながら、 「わあ、私も同じです!何だか嬉しいです!」 おいおい、そんな大げさな……。 その笑顔は直視できない。 眩しいという表現がぴったりな笑顔だった。 「そ……そっか!偶然だな!」 予想外な出来事に完全にテンパってしまっている。 「あ、もうこんな時間!急がなきゃ!行きましょう?」 彼女は腕時計を見ては驚き、急いでいてか、あろう事か俺の手を握って走り出した。 「うおっ!?」 この子、何気に力や体力が強いぞ。
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