鉈は持っていません

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やがて二人とも降りてきて、俺も丁度ちゃぶ台に食事を置き終えた。 「いただきまーす!」 いち早く食べ始めたのは鈴だった。 もう少し丁寧に食えないものかね? 「お姉ちゃん早い早い!」 何か姫はそれを見てはしゃいでるし。 でもその笑顔が可愛らしい。 シスコン? おいおい、妹を愛しく思わない兄がどこにいるんだよ? どこかで聞いたような台詞だが、強ち間違いでは無かろう。 「あ~、また徹ちゃん姫にだけそんなデレデレしてる~」 横で鈴が突っかかってきやがった。 「さて、何の事だか」 「……へぇ~」 !? なんか……凄い寒気がするぞ。 長い金髪をポニーテールにした我が姉が放っている禍々しい殺気……!
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