1番歌詞

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今日は彼女が この街を出て行く日     朝早くから 錆び付いた 車輪の自転車の後ろに   彼女を乗せて 明け方の駅へと走っている   ペダルを漕いでいる 僕の背中に 寄り掛かる君から 確かな温もりが伝わってくる   線路沿いの上り坂を上っていると 後ろから 「もうちょっとだよ、あと少しだね」と楽しそうな声が聞こえる   街はとても静かで ペダルを漕ぐ音だけが響き渡る中 「世界中に二人だけみたいだね」と小さく零した   その瞬間同時に 言葉を無くした   坂を上りきった時に 二人を迎えてくれた朝焼けが あまりに綺麗すぎて   笑ってただろ?あの時 僕の後ろ側で 振り返る事が 出来なかった   君と別れる辛さと朝焼けの景色が 僕の心を揺さぶって 僕は泣いていた   だから振り向けなかったんだ…
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