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母はとても明るく誰とでも友達になれる人で、世話好き。
困った人がいると、自分がなんとかしてあげないとって思う人だった。
母がいる時は、ヘコヘコ頭を下げ甘えてきてたくせに。
いなくなると、態度は変わり冷たい人間ばかりだ。
父は1年に1ヶ月も家に居る事はなかった。
たまに帰ってくるとなると、いつもより少し晩御飯が豪華になる。
時々しか会えなくて甘えたかったけど、朝から釣に行っていなかたり、夜は飲みに行きいない事の方が多かった。
母も寂しかったに違いない…
楽しく食卓を囲み笑顔いっぱいの家族団欒などここにはない。
帰ってきても、1週間もすればまた仕事で地方に出る。
なのに、毎日母と喧嘩だ。
お茶がわりにお酒を飲む父は、いつも母に怒鳴ってた。
同じ事を何度も言いしつこいと母がぼやいてた。
この日も、何時もと変わらない夫婦喧嘩…のはずだった。
テーブルを叩き怒鳴りちらす。
そんな父の姿は嫌いだった。
一瞬静かになったかと思うと、いつもと様子が違う事を感じ弟と二人部屋を出た。
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