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そしてハイドは慣れた手つきで
ネックを掴む左手を上下に動かし、
それに伴い右手を細かく動かしていった。
初めは何の曲だか解らなかったが
和音が部屋に充満して行く内に
ハイドが小声で でもしっかりと
歌いだして ハッと気付いた。
俺らの曲だ。
ハイドが好きだった曲。
ケンちゃんが作った…
そうや、これは俺達の歌
うん、ちゃんと覚えてる
懐かしい… 気付くと俺は目を閉じていた
あの頃が鮮明に蘇る。
俺達は歌っていた。演奏してたし、
歌を演ることが何よりも楽しくて
みんなで、みんなで 楽しんだ。
もう、それが出来ないだなんて
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