第一章 3 女神の涙と決意

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だから今自分に出来ることは、せいぜい苦しんで苦しんで苦しみぬいて、その答えを探しながら、前を見つめて歩いていくこと。不安は常に心の中にある。 先の見えない不安。 見えない未来に向かって歩いていく不安。 不意に切ないような泣きたいような気持ちになって、モーリアスは瞳を閉じる。 これから自分が歩もうとしている道の先にどのような未来があるのか。 それは分からないけれど、少なくとも自分はひとりではない。苦しみを理解し、支えてくれる者がいる。それは何と心を強くさせてくれる事実であることか。 立ち止まることもあるだろう。 つらくて、うずくまることもあるだろう。 それでも立ち上がり、また前を向いて歩いていくことが出来るだろう。 今のように、何度でも――。
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