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(少女C)
徹夫さん、私にはあなたの自殺の理由がわかりません。
みんな、私とあなたのことが原因ではないかと、思っています。
でも、私にはあなたの気持ちが本当にわかりません。
悲しいけど、あなたは私の遠いところにいる方でした。
先週、あなたとデートしたとき、そう感じました。いっしょにいても、あなたの気持ちがどこか遠くに霞んでいました。
あなたは、わたしに優しくキスしてくれました。でも、どこかよそよそしく感じました。
何か悩んでいたんですね。
それを、分からなかった私。それを、話してくれなかったあなた。
とても寂しく思います。
私は泣きません。決して、泣かないと誓ったのです。
あなたの気持ちを少しでも理解するまでは・・・
でも、でも、目が霞んできます。
どうして、死んでしまったのですか!
(葬儀屋)
あーあ、まだ、17才か。
親御さん、気の毒に。
この親不孝ものめが。
しかし、最近の若い者はでかいな。
この棺桶じゃ足がつかえてしまうかも知れないな。
まあ、その時はちょっと窮屈だけど、足を曲げてもらうか。
そうそう、この次、棺桶注文する時は、もう一回り大きいサイズも頼んでおいた方がよさそうだな。
はてさて、今日は忙しそうだ。
商売繁盛、商売繁盛。
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