死

宣告

しかし、これらの如何なる手段をもってしても、一時の充足感は得られますが、いずれは、行き詰まってしまいます。

　人間の本当の満足感とは、一体何なのでしょうか。

　この回答を出すことはすこぶる困難です。個々人により、その回答が異なるからです。
　しかしながら、これではあまりに無責任ですね。
　そこで、一つの例示をあげてみましょう。

　それは、「自ら積極的に切り開いた自分史を持っている人は、多大な充足感を持っている。」という事実です。
　これは理想的な人生を歩む上での、一つの大きな要素となります。
　「自分史」すなわち「自分の生き様」がポイントとなります。そこに、誰恥じることなく、自信を持って語ることができる「生き様」があれば、人は十分満足して生き、そして死んでいけるということです。

　人は、死を本当に意識し、理解したときから、怖いものが無くなります。
　その日から受け身でない、積極的な行動ができる人が生まれます。そして、この人は、本当の自分史を持つことができるようになるのです。

　「死」の認識は、人生を悔いなく過ごすための一つの大きなきっかけとなるものです。
　あなたも「死」というものを、もう一度真剣に考えてみませんか。

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