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あれから、さくらは夜のお袋の店をやめて昼間の仕事についていた。
さくらの母親もすっかり心の傷も癒え、パートで働いて頑張っている。
俺のお袋とは…
まぁ 相変わらず つかず離れずの距離を保ちつつの関係。
俺は結婚に向け、仕事も給料のいいところに転職し、そこそこ頑張って金を貯めていた。
そして、克也が中学に上がった春に、俺が28の時に結婚。
ささやかながら親、友達の小さな式だけあげて、新居は親父が建ててくれた家に、さくらと克也を招き入れた。
やっと、たどり着き手に入れた幸せを、必ず生涯かけて守りぬく。
親父……
優子……
見ていてください。
笑顔の二人の写真に語りかけ、俺は笑う。
後ろを振り返ると、さくらと克也と優香の笑い声。
窓から差し込む、太陽の陽射し。
この暖かい温もりをずっと………
続けていくよ。
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