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「で、昨日のことなんだけど」
男が仕切り直すように告げた一言に、あたしは笑うのを止めてごくり、と唾を飲んだ。
「昨日、部活帰りの道中でアンタに絡まれたんだ」
昨夜のことを思い出したのか、苦笑いを浮かべる男を余所に、あたしは妙な引っ掛かりを感じた。
「‥‥‥部活?」
サークルじゃなくて、部活?
「ああ。俺、サッカー部に入ってんだ」
ホラ、と男が指差した先には大きなスポーツバッグがあって。何気無く視界に入った文字に、再びフリーズした。
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