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序章
学園内のとある部屋。
そこでは数人の男女が何やら話し込んでいた。
その中の一際若く、蒼い髪の女性がある提案をする。
「前学期にて大量の生徒が入り、我が校も賑やかになってまいりました。
ですが、まだ日も浅く一部の生徒を除いて以前からの在校組と、新たに入ってきた新入組とでギクシャクした関係が続いているようです。
この関係は放置してもいずれは何とかなるでしょうが、私達教師としては一刻も早く仲良くして貰いたいと思います」
そこで言葉を切り、全体をぐるりと見回す。
「そこで全校生徒で一丸となって何らかの競技をしたいと思いますが、どうでしょうか?」
それに対し一番奥のかなり座り心地が良さそうな椅子に座っていた、見た目は若そうな黒い髪の男がいう。
「いいと思う。ほかにも案が
…無さそうだからそれで決定。
何するかはお前達で決めとけ。
提案主のリースお前がひっぱれ」
リースと呼んだ蒼い髪の女性に指示してから、いそいそと立ち、
「じゃ、俺は眠いから後はよろしく」
信じられない言葉を発し部屋を出ていこうとする。
「ちょっ、そんなせこいよ。
私だってティオを探しに行きたいのに、リシャール校長だけそんな!」
かなりずれているが、非難の言葉を叩き付ける金髪の女性。
「校長だからいいんだよ。
大体黄花、お前何のためにティオを捜すんだ?どうせ抱くためだろ、だめだ」
逆にかなり理不尽返答をされ、そのまま出て行った。
口を全開で呆然とみる黄花と呼ばれた金髪の女性と殆どの人達。
一人だけ慣れているのか、やれやれと首を振る。
「じゃあ私達も早く決めて解散しましょう。
それしかないですし」
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